大河ドラマ『豊臣兄弟』12㎏の減量で魅せた菅田将暉の役者魂!

菅田将暉が竹中半兵衛役へ挑む執念

2026年の大河ドラマ『豊臣兄弟』で菅田将暉が竹中半兵衛役を演じました。
この配役は、演技の幅の広さで知られる菅田将暉だからこそ実現したキャスティングといえるでしょう。 彼がどのような役作りで戦国の知将に向き合たのか、登場してから命を落とすまで目が離せませんでした。

竹中半兵衛は、戦国時代を代表する天才軍師の一人であり、黒田官兵衛とともに「両兵衛」と称され、豊臣秀吉の天下統一を陰で支えた人物として知られていますが、その人物像と素性は複雑で奥深いものです。

武勇を誇る豪傑が多い戦国武将の中にあって、半兵衛は青白く華奢な容姿をしていたと伝えられています。
大きな手柄を立てても高禄を望まず、権力や財産に対する執着が希薄だったとされています。
普段の大人しい立ち居振る舞いとは裏腹に、戦場では極めて冷静かつ冷徹に戦況を分析し、最小限の犠牲で最大の成果を挙げる戦術を得意としていたようです。
半兵衛の名を天下に知らしめたのは1564年、病気療養と偽ってわずか16名の部下とともに斎藤氏の居城・稲葉山城に侵入し、あっという間に城を乗っ取ってしまった、というエピソードがあります。
当時、半兵衛の主君であった美濃(現在の岐阜県)の斎藤龍興は酒色に溺れ、政務を怠っていました。
半兵衛は「主君の目を覚まさせるための戒めである」として一度は乗っ取った城をあっさり龍興に返して隠棲しました。
織田信長は半兵衛の才能を強く欲し、秀吉にスカウトを命じますが、半兵衛は信長直属の臣下になることは断り「秀吉の器量に惚れ込んだ」として秀吉の参謀(軍師)となりました。
以降は、浅井・朝倉氏との姉川の戦いや、中国地方の毛利氏攻め等の数々の合戦で緻密な作戦を立て、秀吉を連戦連勝に導いた、静かなる天才軍師でした。

私は竹中半兵衛の人となりを知るに連れて菅田将暉さんがこの役にピッタリ!だと思いました。
菅田将暉さんが竹中半兵衛役が決まった時のインタビューで 「戦乱の世で、弱い体を引きずりながら軍師として活躍した半兵衛の誇りはどこにあるのか。武士たちの熱量、そして力を明日につなぐために。知力を尽くして挑みたいと思います。」 と答えているのも印象的でした。

チーフ演出が明かした徹底した役作りの現場

大河ドラマ『豊臣兄弟!』で竹中半兵衛役の菅田将暉さんについて、チーフ演出の渡邊良雄氏が役作りや現場でのエピソードについて、コメントされています。
それによると、クランクアップ直後からトレーナーから食事を徹底して指示されていたそうです。
撮影中の3週間は、白米のおかゆに煮干し1つと経口補水液のみで、菅田さんは「空腹に食べるお粥ってこんなにうまいんだ!」と感動していたとのことです。
又、役作りとして髪を伸ばし始めた菅田さん本人から「最後はかつらを使わず、地毛で演じたい」という提案があったそうです。
地毛にすることで髪全体のボリュームが落ちて、より一層病状が悪化しているリアルな衰弱感を表現することができたのだとのことです。
チーフ演出から見た竹中半兵衛を演じた菅田将暉さんは、脚本に書かれた以上の深さで半兵衛を理解し、細部まで計算し尽くして役に向き合った圧倒的な役者魂と演技力に感服したそうです。
菅田さん本人は勿論、それを受け入れたチーフ演出の渡邊さんの本気度が伝わってくるエピソードです。

共演者も驚いた!頬、あご、首、手までがげっそり

竹中半兵衛は、天正7年6月13日播磨の三木城攻めの陣中で労咳(結核)で亡くなりました。
享年36歳の早すぎる死で、「さらば半兵衛」の回の劇中でのセリフの通り「まだ死にとうない」と思ったと想像します。
器量に惚れ込んで仕えた羽柴秀吉はまだまだ発展途上でしたし、黒田官兵衛という軍司の良きライバルも現れて、良き仲間にも恵まれて武士人生は前途洋々だったはずです。
大河ドラマの劇中では蜂須賀正勝に抱っこされたり、秀吉と秀長など味方の武将達に見守られながら亡くなっていきました。
その時の姿が驚きで、頬や首、手足まで痩せ細り、体の厚みがすっかり薄くなるほどの激痩せ姿でした。
味方の陣を応援する軍扇を持つ手までがげっそりと痩せていて本当に病いに侵されているようでした。
これには視聴者であるこちらも衝撃的でしたが、共演した俳優陣もここまでやるのか!と度肝を抜かれたみたいです。
長年切磋琢磨してきた朋友で高校の同級生でもある主役の仲野太賀さんは、「将暉が『豊臣兄弟!』に参加してくれるだけで嬉しかったですが、あれだけ命を削って作品と向き合ってくれたことに本当に感謝しかありません。竹中半兵衛をあそこまで魅力的に演じられる人はほかにいない」と放映後のインタビューで語っています。
私も菅田将暉さんの役者魂に圧倒されまくりの回でした。

どんな役も自分のものにする役者の本質

役者や俳優と呼ばれる方々が役柄を作り込むアプローチ方法には大きく分けて、自分自身のプライベートや自我を極限まで消し去り、役そのものになりきる「憑依(ひょうい)型」と 役に振り回されることなく、客観的な視点から技術と計算によって役を精巧に組み立てるタイプの「造形型」と2つのタイプが存在するそうですが、菅田将暉さんはその両方を兼ね備えているなと感じます。
自分に巡ってきた人物(役)をまず徹底的に分析し、自分の中で精巧に組み立ててから、そこに憑依するかのように入ってなりきっていく。
役作りの天才だと思います。
そんな菅田将暉さんにはいつか大河ドラマの主役になってもらいたい、と切に願います。
個人的には幕末の思想家、吉田松陰が見てみたいです。

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